知らないと損する「二重ルーター問題」──家庭のネットが遅い本当の理由
投稿日:2025年10月13日 | 執筆:mako
■ 二重ルーターとは?
「ルーターを2台つないだだけでネットが遅くなった」「VPNやポート開放がうまくいかない」──そんな経験はありませんか?
その原因の多くが、二重ルーター(Double NAT)と呼ばれる状態です。
二重ルーターとは、インターネット接続の経路上にルーターが2台存在すること。
例えば「光回線のONUにルーター機能付きホームゲートウェイ」+「市販のWi-Fiルーター」をつないでいる場合が典型です。
■ 何が問題なのか?
| 症状 | 原因 |
|---|---|
| 通信速度が不安定になる | 2台のルーターでNAT変換が重複 |
| ポート開放ができない | 外部からの通信が途中で遮断 |
| VPN接続・オンラインゲームが不安定 | NATによるIP変換が複雑化 |
特に、リモート接続や監視カメラなどを使う場合、二重ルーター環境では接続できないケースが多いです。
■ 確認と対処方法
- ① ルーターのWAN IPを確認する
ルーターの設定画面にログインし、「WAN(インターネット)IPアドレス」を見てください。
192.168.x.xや10.x.x.xなどのプライベートIPなら、すでに上流にルーターが存在しています。
- ② 上流ルーターを「ブリッジモード」または「APモード」に切り替える
市販のWi-Fiルーターなら「動作モード切替スイッチ」や設定画面で簡単に変更できます。
これにより、上位機器がルーティングを担当し、二重ルーターを解消できます。
- ③ ONU一体型機器を確認する
NTT・SoftBank・auなどのホームゲートウェイ(HGW)にはルーター機能が内蔵されています。
下流側をAPモードにするのが無難です。
■ まとめ:安定したネットは構成次第
二重ルーター問題は、意外と多くの家庭で起きています。
もし通信が遅い・つながらない・ポートが開かないといった不具合があるなら、
一度ルーターの構成を見直してみましょう。
ブリッジモードへの変更だけで、劇的に通信が安定することも珍しくありません。
ネットワークは「見えないけれど生活の基盤」。
小さな設定一つで、大きく快適さが変わる──それが家庭ネットワークの奥深さです。

